031875 ランダム
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アカタライ通信

その1




ジュンが産まれる前から必ず母乳で育てたいと思ってた私は、
母乳マッサージなるものを母親教室で習って、それを熱心に続けてた。
お風呂に入ったときなんかに、モミモミと上下左右に乳房を動かして、
乳首もモミモミ、ギューギュー引っ張って、ほんと頑張ったよ。
その努力が報われてか、それとも元々私の母乳は満タンやったんか、
ジュンが産まれたその日から、溢れるほどのお乳が出てきた!

そやのに、ジュンくん、なんと、お乳を吸われへんかってん。
乳首を含ませようとしても、すぐにツルリと出てきちゃうのんよ。
それでも授乳時間には看護婦さんたちが入れ替わり立ち代り助けてくれて、
なんとか吸わせようとしてくれてんけど、
結局入院中には1回もお乳を吸うことはでけへんかった。
授乳時間のたびに「今回こそは!」と思って挑むねんけど、
やっぱり無理で、何回もチャレンジしては結局搾乳機で絞ったお乳を飲ませてた。
ほかの赤ちゃんたち見てたらみんな普通に吸ってんのに、なんでジュンだけ?
そやけど「絶対に私は諦めへんで。」の覚悟で、看護婦さんに相談したら、
退院してからは病院付属の母乳外来ってとこに通って、
母乳専門の先生に指導してもらったらええよって教えてくれた。
まだ1回もお乳を吸えてないままに退院してこれからどうやったらええんかって
悩んでたところに、ほんまに神様みたいな人がおるのんね。。。
さっそく退院した次の日の母乳外来の予約をとって、安心して帰宅した。

家に帰ってきても、もちろんジュンは吸われへんから、
シュコシュコと手動搾乳機でお乳を搾って飲ますこと数回。
ほんまに、これから彼が飲めるようになるんやろか?
自分の体の回復もままならんままに、悩み続ける。。。

そして次の日。
退院したばっかのジュンを連れて、真冬の寒空の中を病院に向かった。
バアバが言うことには、
「こんな産まれたばっかりの子を連れて外出するって、しかもこんな真冬に、
そんな人、聞いたことない」やって。
そやけどしょうがないやん。ジュンと私のためやもん。

母乳外来の先生は、すっごく優しくて、退院してからの母乳の出具合とか、
ジュンの様子を詳しく聞いて、まず乳房のマッサージからしてくれた。
そして緊張の授乳タイム。
先生が私の乳首を持ってジュンの口に含ませたら、
アラ、不思議!! ちょっと吸ったんですよ~!
ちょっと吸っては離す、また吸わせたら、ちょっと吸っては離す。の繰り返し。
そやけど吸えたよ。ほんのちょっとしか吸えてないけど、
でも先生の教えてくれた姿勢で抱き方で手の持っていきかたで、吸えた!
先生、ありがとう。ありがとう。あなた、ほんとに神様ですか?

もちろん家に帰ってすぐにまた授乳してみたけど、
おかしいな?ジュンはやっぱり吸われへんで。
急いで次の日の予約をしようと思ったけど、アラ残念。
母乳外来の予約は何日も先までつまってた(T.T)
それからは外来に行ってその日のうちに次の予約をとることにする。
そして、何回か通ううちにジュンはお乳が吸えるようになった。
先生、ありがとう。ありがとう。あなた、ほんとに神様ですか?



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